なぜカーボンオフセットが盛り上がっているのか

1997年、京都で国連気候変動枠組条約第3回締約国会議(COP3)が開かれました。

それまで地球温暖化に対する国際的な取り組みというものは存在せず、この会議において「京都議定書」という国際条約が締結されました。

京都議定書の内容を簡潔に説明すると 「参加している先進国において、2008年から2012年にかけて、温室効果ガスの排出を1990年と比較して5%削減する」 というものです。

一方で、京都議定書では途上国には削減義務を課していませんでした。

そして2015年、パリで開催された国連気候変動枠組条約締約国会議(通称COP)で、京都議定書の後継となる「パリ協定」が結ばれました。

京都議定書との大きな違いとして 1. 途上国を含む、すべての参加国が対象 2. 具体的な削減目標は定めず、各国の裁量で目標を策定 が挙げられます。

途上国を含むすべての参加国が対象になったことにより、地球温暖化をより世界的な問題と捉え、国際的に取り組む姿勢が強くなりました。

トップダウンの削減目標自体は無くなったものの、同一のルールで排出量や削減量を国連に報告する手段を取ったため、各国の取り組み状況の透明化がされ、先進国、途上国問わず平等に評価することが可能となりました。

これがビジネスに与える影響も大きく、各企業が排出量削減やオフセットなどに積極的に取り組むようになり、社会的にも評価される時代となりました。

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